コラム

 公開日: 2018-04-27 

住宅の耐震性を高める3つのポイント

2004年の中越沖地震、2011年の東日本大震災、そして2016年の熊本地震と直近15年の間でも、その地域に壊滅的なダメージを与えた大地震が3度も起こっています。

またこれほどの規模でなければほぼ毎年のように日本各地で起こっており、今後もいつどこで東日本大震災級の地震が起きても何の不思議もないとも言われている日本。

そこで重要となるのが住宅の耐震設計です。今回はその中でも「構造」、「基礎」、「地盤」の3つのポイントで住宅の耐震性について説明します。

耐震性を高める3つのポイント-1- 構造

一般的な建物の構造は、「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」「鉄骨鉄筋コンクリート造」の4つになりますが、この中でも私たちが住む一般的な住宅の構造は「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」の3つになります。

木造と鉄筋コンクリート造を比べると、木造のほうが地震に弱いのではないかと思われるかもしれません。

しかし現行の建築基準法では、構造にかかわらず震度6から7の震度に耐えられるつくりにするという基準があるため、どの構造を選択したとしても基本的には、耐震性能に大きな差があるわけではありません。

つまり構造によって耐震性が決まるということはないため、「木造だから弱い」といった心配は必要ないということです。

構造による耐震性は、木造の場合は壁の量やその配置(壁量計算)によって決まります。

これに対し鉄骨造、鉄筋コンクリート造の場合は、自重、地震、強風などの加重によって発生する応力や変形を計算する構造計算によって決まります。

ただし木造の場合であっても、3階以上になる場合は構造計算によって耐震性を図る必要があります。

ちなみに基本的に地震のエネルギーは、建物の重量に比例して大きく働きます。建物の重量が重ければ重いほど、揺れも大きくなるということです。

そういった意味では揺れが一番少ないのは、木造であり、一番揺れが大きいのは鉄筋コンクリート造です。

耐震性を高める3つのポイント-2- 基礎

木造であっても鉄筋コンクリート造であっても、基礎の部分の補強は鉄筋コンクリートを使うことが一般的です。

建物を一番下で支えることになる非常に重要な構造体のため、配筋の量や間隔、コンクリートの強度などは必ず設計通りに施工を進めていくことが必須といえます。

現在、基礎の仕様は「布基礎」と「ベタ基礎」の大きく2つに分類されます。次に簡単にそれぞれをご紹介します。

【布基礎】
平均台のように連続したコンクリートの面で土台を受ける仕様です。1階の壁の下だけに形成するため、それほどコストもかからず、工期も短くすることが可能です。

【ベタ基礎】
床下全面に厚さ150mm程度の鉄筋コンクリートに盤面をつくる仕様です。
布基礎に比べ全面の鉄筋コンクリートで基礎を形成することで、耐震性は強く、害虫や湿気が地面から家の中に上がってくることを防ぐこともできます。
そのため建物自体の寿命も長くすることが可能です。しかし布基礎に比べコスト、工期がかかるというデメリットもあります。

耐震性だけではなく、建物自体の寿命を長くする可能性も高いベタ基礎。単純に考えれば当然、布基礎よりもおすすめとなりますが、コストや工期といった面も考慮したうえで、自分たちに合ったものを選択するとよいでしょう。

耐震性を高める3つのポイント-3- 地盤

人でも足腰がしっかりとしていれば、転びにくいのと同様に建物の足腰となる地盤の部分がしっかりしていれば、それだけ耐震性も高いといえます。
しかし、どんなに耐震性の高い住宅を建てたとしても、地盤が弱い土地に建てたのであれば、倒壊の危険性は非常に高くなってしまいます。

地盤が強いか弱いかどうかを知るには、地盤調査を行って調べるのがもっとも簡単で確実な方法です。ただし地盤調査には少なからずコストがかかります。
そこで地盤調査ほど確実性はありませんが、コストをかけずにある程度、地盤の強さ、弱さを知る方法をご紹介します。

1つ目は国土地理院が発行している「土地条件図」です。この地図では地盤の良いところと緩いところが色分けされていて、その色によってある程度の地盤の良さを確認できます。「土地条件図」で検索すればネットでも閲覧が可能です。

また都内に限定されますが、東京都都市整備局のサイトでは、定期的に東京都震災対策条例に基づいて地域危険度の公表をしています。これを見るだけでもおおよその危険度をチェックすることが可能です。

最後に、すでに自分が土地を持っている場合は、すぐに地盤調査をすることができます。

しかし問題はこれから土地を購入する場合です。この場合、売り主の許可がなければ購入前に地盤調査をすることはできません。

また地盤調査にかかる費用は売り主ではなく、買主である自分持ちとなります。もちろんこれから数千万円もの買い物をするわけですから、後で後悔することのないよう、しっかりと調査することをおすすめします。

この記事を書いたプロ

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建築家 吉野悟

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